私はあなたの瞳の林檎(著:舞城王太郎)【読書感想】

 

 

 

※本の内容のネタバレを含みます※

 

 

 

短編集。

3編の恋愛青春小説が収録されていました。

どれもが甘酸っぱい恋愛模様が描かれていて、可愛いお話で癒さる本でした。

 

特に2編目収録の「ほにゃららサラダ」が好きだったな。

美大の一年生の主人公女子が、同じ大学に通ういわゆる天才肌の男子・高槻くんと過ごしながら、創作に恋に悩むお話。

「何かを作るってのはそういうものじゃないんだ。作ってる手先で考えながら、楽しみ、夢中になってやることなんだ」からの「芸術なんて何でもないってことが判ったよ」

この流れと、そして芸術に対するスタンスが、とても好きだなと思いました。

物語の最後、自分の写真作品をもとにして物凄く芸術的な絵を完成させた高槻くんに圧倒されて打ちのめされて、別れを選ぶ主人公が切なすぎて辛かった……。

主人公が高槻くんと一緒にいた時間を、前向きに自分の中での糧にしていこうとする姿で物語がしめられているのが、切ないし刺さりました。

 

表題の「私はあなたの瞳の林檎」も、可愛いお話で良かったです。

お話のタイトルからして可愛いけど!

物語は、林檎という名前の女の子のことを気がついたら好きでずっと好きな男の子のお話。

主人公と林檎ちゃんは事情があって、小学校を卒業してから中学に入る前の春休みの間、毎日2人キリで長い時間を一緒に過ごした経緯があるんだけど、その思い出の土台があって「好き」と思ったわけではなくて。

ある時突然に「好き」って気がついて、それから本当に一途に好きで、一途っぷりが見方によっては怖いぐらいなんだけど、純粋すぎてすごい。

周りにいくらからかわれても気にしないし、「好きになれない」「諦めればいいじゃん」って林檎ちゃんに言われたら「自分じゃ諦められない」と答え、他人に「初恋なんてそんなふうに必死にしがみつくもんじゃない」って言われたら「今好きなものを次なんて探せませんよ」って答えるの。すごすぎて、意志が強いとかそういうレベルを超えてる感じ。

幸せになってほしいな〜、って素直に思いました。

 

 

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