かがみの孤城(著:辻村深月)【読書感想】

  • 2020年7月13日
  • 2020年7月13日
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※本の内容のネタバレを含みます※

 

 

 

2018年度の本屋大賞受賞作品。

ずーっと気になっていたのですが、ようやく読了しました♪

 

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。 輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。 そこにはちょうど“こころ”と似た境遇の7人が集められていた―― なぜこの7人が、なぜこの場所に。 すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。 生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。

 

↑これが本の宣伝文章なのですが、ここにあるように、物語の主な舞台は鏡の中の不思議なお城。

 

ある日、不登校となっていた主人公の部屋の鏡が光り、中に入るとそこはお城の中。

お城には主人公を含め7人の子どもが集められて、「オオカミさま」に「願いの叶う部屋に入る鍵」を一年の間に探すように言われます。

そうやって7人の子どもたちの鏡のお城での物語が始まるのですが、このお城に入れるのは、朝9時から夕方5時の間だけ。そしてお城に入っている間も現実世界の時間は通常通りに流れています。

そのため、お城の中と現実世界とが並行して進んでいくので、鏡の城という不思議な世界……ファンタジーと、ちょうリアルな現実とが並行して描かれているのが、特に面白いなと思いました。

「どんな小説?」と聞かれて、うまくジャンル分けがしづらいような、そこが面白かったです。不思議な魅力がありました。

 

最初に読み始めた時は、メインの登場人物が7人もいたので、頭の悪い私は「登場人物を覚え切れないんじゃないか」と心配だったのですがw 全員とてもキャラが濃いので、あっという間に覚えられました。

 

主人公や、鏡の城に集められた子どもたちは、理音を除いて全員が中学生の不登校児(理音も背景に事情を抱えているのですが)で、心の中に傷を抱えています。

でもお城で過ごしている分には、7人ともそんなことを感じさせないような「普通の子ども」なんですよね。

「学校に通ってる他のみんなみたいにうまくできなくて、同じになれないことに気づいて、だから絶望していたし、苦しかった」という一節がありましたが……場所が違えば、あんなにも普通に他人と接して笑い合って友達になれている。

中学生にとっての「学校」という場所について、改めて考えさせられました。

 

「「願いの鍵」を使うと城での記憶が消える」という決まりから、最終的にこころは鏡の城でのことを忘れてしまうのですが、1年間で築き上げた7人との絆があって、その絆でこころが確実に強くなれていたのには、心打たれるものがありました。

 

あと、こころの母親の描かれ方もとても良かったです。

母親に関してはこころ視点でしか描かれていないんだけど……心配していて、どうしたらいいか悩んでいて、でも確実にこころの味方で、寄り添おうとしていて……みたいなのが痛いくらいに伝わってきて、胸がキリキリとしました。

 

ファンタジー的な面でいえば、謎になっていた部分は結構早い段階で全てネタに気がついてしまったので、後半の種明かしパートは「あー、やっぱりね」っていう感想の連続だったのですが、伏線を全てきれいに回収してくれたので、読後感はとても気持ち良かったです。

理音がオオカミさまに城でのことを「覚えていたいよ」と言ったことに対して、オオカミさまが「善処する」と言い、その後こころと再開した理音が「よお」と話しかけた場面には、グッとくるものがありました。

プロローグまで回収してくれるなんて、見事すぎる……!

 

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