丸の内魔法少女ミラクリーナ(著:村田沙耶香)【読書感想】

 

 

 

※本の内容のネタバレを含みます※

 

 

 

「ヤバイ本を読んでしまった」

というのが、読後一番最初に感じたことでしたw

 

文句なく面白かったのですが、、、

いやあ〜ものすごく突き抜けた内容で、すごかったです。

とりあえず、本のタイトルと内容のギャップが大きいことは間違いないですね。

こんなに可愛らしいタイトルで、この内容は想像していませんでした。

 

4編の短編集なのですが、どの作品も設定が独特かつ話の運びも独特で、衝撃的以外の何物でもない!

だけどそんな独特な内容をしっかり書ききって、物語をキレイにまとめてしまうところが、流石というか。

 

感想……は、どこから書こうかな、っていう感じではあるんですが。

それぞれの短編の内容を要約すると、

 

表題作の「丸の内魔法少女ミラクリーナ」は、小さい頃の魔法少女ごっこ遊びを未だに密かに大切にしているOLさんの話。

「秘密の花園」は小学校からの幻想の初恋を忘れるために、初恋の相手を監禁する話。

「無性教室」は、性を禁止された教室での少年少女の生き方と恋の話。

「変容」は怒りの感情がなくなった世の中の話。

 

……こう並べてみると非常にバラバラな世界観ではあるんですが、読んでみてどの作品にも一貫しているなと思ったのが、「こういう世界もあるのかもしれない」と思わせられる力が文章にあったことでした。

そして不思議とどの作品にも共感できてしまった。

 

個人的には「秘密の花園」が一番印象的というか、衝撃的でした。

主人公が「もしかしたらこういう人って実際にいるかもしれない」という微妙なラインをついているから、ある種の怖さを感じまして。

幻想の男の子にずっと恋をしていて、それはすごく潔癖な恋で(その描写が倒錯的というか……ゾワゾワしました)、その初恋を終わらせるために現実の初恋の相手で幻想を爆破する。

そして早速次の恋に進む主人公。すごい。

 

「変容」も良かった。

怒りという感情がなくなり、従来怒りで表していた感情は「悲しみ」となった世界。

だけどそれは密かに会議で決められて、仕掛けられて起こっていたことだった、という結末。

人間の性格にも流行があり、しかもそれは自然に起きているわけじゃない。誰かが仕掛けて、ムーブメントを起こしている。

しかもそれに対して、特に疑問を抱くでもなく、流されている群衆が描かれていて。

……これ、現代社会の風刺だよね。

「私たちは変容生物」「所属するコミュニティに合わせて、模倣して、伝染して、変容するの」の一節には、同作者作品の「コンビニ人間」に通づるものを感じました。

 

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